2017年1月27日金曜日

【会計初心者のためのミニ講座】 債務超過

年末の発表から引き続き、東芝が取り上げられる報道が続いています。債務超過の危機に関する報道です。2017年1月27日の今日、東芝では半導体事業の分社を決議する取締役会が開かれているようです。

【報道例】
東芝、27日に半導体分社決議 債務超過回避狙う (日本経済新聞)
東芝が債務超過目前、米原発の資産査定甘過ぎで巨額損失 (ダイアモンド・オンライン)


債務超過とはどのような状態でしょうか?

前回のミニ講座で、資産は、負債(返さなくてはいけないお金)と純資産(≒自己資本・返さなくていいお金)を足したものになるという説明をしました。ところが、会社の経営状態が本当に悪化した場合、負債(返さなくてはいけないお金)が、資産を上回ってしまうことがあります。このとき、純資産はマイナスになってしまっています。これを債務超過と言います。

ビジュアル財務諸表で表してみます。


まず、債務超過でない場合です。


次に、債務超過の場合です。


ご覧いただいてわかるように、債務超過になると、本来、右側にあるべき純資産が左側に表示されています。これは純資産がマイナスであることを表現しています。会社が持っている資産をすべて売ったとしても、負債(返さなくてはいけないお金)を返すことができない状態で、会社存続の危機的状況と言えます。



日本取引所グループのホームページに、上場廃止基準が明記されています。『債務超過の状態となった場合において、1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき(原則として連結貸借対照表による)』、上場廃止になります(*)。

2016年3月期にシャープ株式会社が債務超過になりました。債務超過から脱するために、シャープは台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収されることになりました。2016年8月買収手続が完了し、シャープは鴻海から出資金を得ることで、債務超過ではなくなりましたので、上場廃止は回避される予定です(*)。

どんぶり会計β版で公開している財務諸表で債務超過のものを特集としてまとめてみました。気になる企業のビジュアル財務諸表をチェックしてみましょう。


【注】

(*) 上場企業が債務超過になった場合、上場廃止の猶予期間として1年間が与えられ、猶予期間入り銘柄一覧に掲載されることになります。2017年1月27日現在、シャープは、この猶予期間入り銘柄一覧に入っています。



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